愛子さまはなぜ振り袖を着ないの?皇族の成年行事にローブデコルテな理由は歴史にあった!

  • 2021年11月27日
  • 2022年8月24日
  • 皇室

愛子さまが12月1日に20歳になられます。
成年行事は学校のない5日に行われ、
その日のスケジュールも公開されました。
愛子さまのお振袖は何色だろう?
どんな柄だろうと楽しみにしていたのですが、
成年行事にはローブ・デコルテを着用とのこと。
成人式と言えば振り袖なのに!
そう言えば眞子さま佳子さまも
成人式に振り袖を着ていない?
なぜ、皇族の方々は振り袖を着ないのでしょうか?
調べてみました。

追記!!令和4年1月17日
愛子さま初の振袖姿は学習院の同窓生にのみ披露されました。
『白地に金の刺繍』姿。
同窓会にリモートで出席の際に着用されたとのこと!
画像の公開はありません。 残念!!

愛子さま成年行事


左上

全名:愛子
称号:敬宮 としのみや
身位:内親王
敬称:殿下
生年月日:2001年〈平成13年〉12月1日

そう言えば、
現天皇陛下が子供の頃は
テレビ報道などは称号でされていましたよね。
ひろのみや様、とかあやのみや様とか。
愛子様はお名前ですね。
いつかわったんでしょう。
それまでは、家族内でも称号で呼び合っていたそうですが、
父・徳仁天皇陛下は、誕生後の会見から
一貫して「愛子(あいこ)」と呼んでいるそうです。
一般家庭で育った雅子様への配慮も
おありだったのかもしれませんね。
さて、12月1日で二十歳になられる愛子さま。
成年の祝賀行事が行われます。

1日、愛子さまは夕方に宮内庁長官らから挨拶を受け、その後、天皇・皇后両陛下とお祝いの食事をされる。
5日は、午前に皇居の宮中三殿を拝礼し、その後、ローブ・モンタントというドレスを着用され、宮殿で「宝冠大綬章」が授与される。午後には、ローブ・デコルテに着替え、叔母の黒田清子さんから借りたティアラを着用し、天皇・皇后両陛下や上皇ご夫妻にご挨拶される。(ANNニュース)

AMEBA TIMESより

1日はお誕生日会みたいなものでしょうか。
家族でお祝いの食事をされる時は、
特別な衣装に着替えたりはしませんね。
5日の行われるのが成年祝賀行事です。
ティアラを黒田清子さんから借りるということが
ニュースになりました。
宮中三殿を拝礼というのは、
皇室の神様たちにご挨拶参りのことです。
その時に振り袖をお召しになるかしら?
宮中三殿の渡り廊下といえば、
ご結婚の時に十二単で女性皇族が通る姿
写真で紹介されます。
とても印象的な画ですよね。
成人のときの拝殿の服装はどうなるのでしょう。

因みに先日眞子さまが結婚の報告をした時は
装束ではなくローブモンタント姿でした。
私的に拝礼されたということで、
とても悲しいニュースでしたね。
拝礼の後、
勲章を授与されるときも、
天皇陛下たちに挨拶するときも、
洋装のドレス姿です。
もちろんローブ・デコルテも素敵ですが、
成人式と言えば振り袖でしょう!!
振袖姿がみたかったなあ。

成人式に振り袖の意味

そもそも、成人式に振り袖を着るのはなぜでしょう。

なぜ成人式には振袖なのか
なぜ成人式に振袖を着るのかにはいくつかの理由があります。
振袖が未婚女性の第一礼装と定着しているのが1つ目の理由です。成人式は日本における冠婚葬祭の冠に当たる、成人をお祝いするための儀式です。そのため成人式に振袖を着るのは、現代の通過儀礼のひとつと言えます。
2つ目の理由は普段の装いとは別に華やかで美しい振袖を着ることで、成人を迎えたこと意識し自覚する役割もあります。
3つ目の理由は振袖には厄払いの意味があることから、厄を払い身を清め、「幸せになりますように」と願いが込められています。

はたちHPより

愛子さまだってお召になってもいいと思うんですけどね〜
振り袖の色や柄にも意味があって
どんな振り袖を成人式に着るのかは、
私達にとってはとても楽しみなことです。
美しい着物は着るのはもちろん
見るのもとてもいいものです。
2022年芸能人の振袖画像まとめはこちら

皇族の成年儀式はローブ・デコルテ

佳子さまの成年祝賀の時

「ローブデコルテ」とは、18世紀のフランスが発祥とされた、イブニングドレスで最も正式なものを指します。
フランス語でローブは「ドレス」を、デコルテは「肩・胸・背中をあらわにした」という意味。その2語を繋いだ「ローブデコルテ」は、床につく裾丈で、襟元が広めに開いた、胸元や肩ときには背部も見せるドレスのことです。
男性の燕尾服に相当する夜の礼服で、晩餐会、舞踏会、夜会、観劇などの際に着用されます。その際には、オペラグローブと呼ばれる、パーティ用の長手袋を着用することが多いです。
ローブデコルテ風のウエディングドレスなどもありますが、本格的なローブデコルテとなると、日本で目にできるのは宮中晩餐会の中継や写真くらいかもしれません。海外からの賓客はもとより、日本の女性皇族の方々はほとんどの場合、ローブデコルテをお召しになっているようです。
ローブデコルテは、基本的に夜の礼服です。昼間の礼服は、やはりロングドレスですが、立ち襟できちんと胸元がつまった長い袖のローブモンタントとなります。皇居での一般参賀の時に、女性皇族の方々がお召しになっているのが、このモンタントです。

家庭画報.comより

皇室の方々のローブ・デコルテ姿も
印象がつよいですよね。
結婚の時と、即位の時にも
お召になられていて、
個人的にはなぜ着物をではないのだろうと疑問でした。
愛子さまのローブデコルテ姿はこちら

皇族が振り袖を着る時

皇族が振り袖を着る時はどんなときでしょう

園遊会の時

園遊会は

毎年,春と秋の2回,赤坂御苑で催されます。

天皇皇后両陛下は,衆・参両院の議長・副議長・議員,内閣総理大臣・国務大臣,最高裁判所長官・判事,その他の認証官など立法・行政・司法各機関の要人,都道府県の知事・議会議長,市町村の長・議会議長,各界功績者とそれぞれの配偶者約2,000人をお招きになって,親しくお話しになっています。

皇嗣同妃両殿下はじめ皇族方が出席されるほか,各国の外交使節団の長以下の外交官・各国の領事館の長とその配偶者も招待されます。

なお,各界功績者は,産業・文化・芸術・社会事業などの分野で功労のあった人です。

宮内庁HPより

園遊会は天皇皇后主催のガーデンパーティーです。
この時は皇族総出で招待客とお話ししたり、
食事を振る舞ったりします
女性皇族は着物であり、未婚の方は振り袖ですよね。
招待客も振り袖を着られる方も多くいて、
とても華やかで素敵なパーティーになります。

外交の時

皇族が海外をご訪問するときや、
外国からのお客様をおもてなしする時。

外国の方には
日本の民族衣装としての
「キモノ」は有名で、
文化の一環として紹介する意味合いもあり、
その華やかさと美しさで
とても喜ばれます。
外国の地で1人キモノで立つ
お姿は、どんな国のきらびやかな衣装にも
見劣りしないですよね。

25ansより
着物文化は世界に誇れる
日本の財産だと思います。

お祝いの時

5歳になった悠仁さまの「着袴(ちゃっこ)の儀」と「深曾木(ふかそぎ)の儀」が赤坂東邸で行われたときの秋篠宮ご一家。眞子さまは水色、佳子さまはピンクの愛らしい振り袖で、ともに優美な古典模様のお着物を選ばれました。

25ansより

悠仁さまのいわゆる七五三の時は
お姉さん達は振り袖をお召になりました。
秋篠宮様はモーニングで
紀子様は着物。
園遊会の時と同じ位の服装ですね。

Mimolletより
愛子さまの七五三の時は
雅子様は洋装です。
女性は和装でなければいけないわけでは
ないのですね。

すべての理由は歴史にあった!

「成人式に振り袖」よりも、「宮中儀式にはローブ・デコルテ」のほうが歴史が古い
ということがわかりました。

皇族の方々がお召しになる
ローブ・モンタントもローブ・デコルテも
最も正式なもの
つまり第一礼服に当たります。
振り袖も同じく
和装の第一礼服で間違いないです。
ローブ・デコルテ
VS
振り袖
どちらが格式が高いのか
と言われても、
どちらも同じです。
なぜ、皇族がフランスの礼服を
慶事の時にお召になるのかは、
歴史から学ぶとわかりました。

明治時代、ヨーロッパ諸国との外交関係を深めたかった伊藤博文の時代にさかのぼります。宮中の服と儀式両方の国際化が必要と考えた伊藤博文初代内閣総理大臣がすすめ、そのときに決められたものがベースになり今に続いているんですよ。
明治19年に定められた「婦人服制」というものがあります。そのなかで「女子の大礼服はマント・ド・クール、中礼服はローブ・デコルテ、小礼服はローブ・ミーデコルテ、そして通常礼服はローブ・モンタント」とされました。そして権威の象徴としてティアラと首飾りは欠かせません。
明治22年に元老院に提出された内部資料によると「マント・ド・クール」は新年式に着用する大礼服で、長いトレーン(引き裾)があり、長手袋、ティアラ、勲章をつけています。
明治20年(1887年)2月11日の東京日日新聞に掲載された記事によれば、皇室がベルリンの御用金工師レオンハード&フィーゲルに命じて、皇后のティアラと装身具一式を製作されたとしています。

FNNプライムオンラインより

このときのティアラが、皇后陛下のティアラとして
受け継がれているそうです。
一方で

振袖は江戸時代中期以降に正式に子どもや未婚女性の衣装になりました
振袖は未婚女性の身分を証明するものとして用いられるようになり、関所を通る未婚女性は振袖の着用が義務化されていました。
しかし、袂の長い振袖は生活するうえで不便であり、日常生活では振袖が着用されることが無くなりました。
その後も“踊り子の衣装”としては振袖が使用され、それだけではもったいないということから「特別な日には振袖を着る」といった風習となったという背景があります。

振り袖ハクビより

振り袖の歴史は古く、
江戸時代から第一礼服でありました。
さらに、

日本の成人式の起源は男子は「元服」、女子は「裳着(もぎ)」とされています。
「元服」は奈良時代以降に男子の成人を示す儀式として行われました。
数え年で12~16歳の男子が氏神の社前で服装や髪型を大人のものに改め、冠を付けてもらう儀式でした。
「裳着」は平安時代から安土桃山時代にかけて女子の成人を示す儀式として行われました。
10代前半の女子を対象に着物や化粧、髪型などを大人のものに改め、裳着を済ませることで結婚も許されました。
江戸時代以降は女子の場合も男子同様に元服と称し、18〜20歳位の年齢、もしくは結婚と同時に行なわれるようになりました。

振り袖ハクビより

そうなんです。
このときの衣装は振り袖ではないんですね。

スタジオありがとうHPより
 
成人式の歴史は浅く、
こちらは戦後広まった風習。

1948(昭和23年)年に公布・施行された祝日法により、翌1949(昭和24年)から1月15日を「成人の日」とし、この日に成人式を行うという風習になったのです。

振り袖ハクビより

この時に成人式=振り袖になったというわけです。
つまり、
「成人式に振り袖」よりも、
「宮中儀式にはローブ・デコルテ」
のほうが歴史が古いという
衝撃の事実が判明!!
和洋折衷文化の
現代日本らしい姿ですね。
これぞまさに
象徴天皇制
あ〜スッキリした。

まとめ

つまりは皇室典範か何かで、
決められているということでした。
この後正式に成年皇族として
公務を務められるわけですから、
近い将来
愛子さまの振袖姿も
見られることでしょう。
それに国民に寄り添う
現在の天皇陛下の方針で、
成人式に振り袖という
新しい文化も取り入れてくださるかもしれませんね。